大切に思っていた人が、『さよなら』を残していなくなってしまった、の。
かなしくて、さみしくて。
誰とも会いたくなかったから、ひとりでいたの。
また誰かがいなくなってしまうのが、怖くて。
…夢を、見てしまいそうだったから、ずっと眠れなくて。
ひとりで、泣くことしか、できなかった。

閉じ籠っていたら、光が、飛び込んできて。
…驚いたの。
驚いたけれど、怒りたくなったのよ。
無茶を、して。本当に、ばか。
わたしなんかのために。無茶ばっかりして。
もっと、自分を大切にしなさい。
…けれど、うれしかった。
来てくれて、いっぱい傍にいてくれて。

強いわたしで在りたかった。
弱さを見せるのが、苦手で。怖くて。
…怖くても、見せたいって、思う。
ありのままのわたしを。
臆病で弱虫な、ちっぽけなわたしを。
どうか、受け止めて。抱き締めて。

――次会う時は、まずお説教、だけれど。